【優秀人材の採用・定着】人への投資促進コースの概要
高度人材、専門スキルを持つ人材育成に活用できる助成金のひとつとして、人材開発助成金の人への促進コースの中に位置づけられる、成長分野等人材訓練があります。
この制度は、雇用保険の適用を受ける事業主が、訓練の計画を作成・周知・届出を行ったうえで、雇用保険の被保険者である従業員を大学院に通わせると1年で150万円(海外は500万円)を上限に、訓練にかかる経費や訓練受講中に会社から支払った賃金(訓練受講中は通常勤務しているときと同額の賃金の支払が必要となります)の一定割合を助成する制度です。
<活用事例>
活用事例としては、社内の幹部候補生を対象として、経営の幅広い知識を学ばせて将来経営に携わる人材となるよう育成するために、国内のMBAに通学させ、修了後幹部として登用すること場合などに活用することができます。
この助成金制度を活用することで、社内の人材育成に幅を持たせることが出来るとともに、
国内MBAへの進学を社内で制度化することで、従業員の意欲向上、採用活動において高度な人材の獲得が期待できます。
<助成率・助成額>
助成率・助成額は下記の通りです。
修士・博士課程いずれも対象で、国内大学院の場合は分野問わず対象です。海外大学院も対象の場合は定められた分野のみ対象で、賃金助成はありませんが、上限の金額は500万円となります。
(引用元:厚生労働省HP)
<申請・受給までの流れ>
おおまかな申請と受給までの流れは以下の通りです。
①事業内計画の作成
本制度を活用するためには、訓練の実施、つまり大学院に通わせる前に「事業内職業能力開発計画」を作成することが必要です。計画をするうえで、職業能力開発の取組みを推進する「職業能力開発推進者」の選任が必要です。
②計画届けの申請
所定の様式を作成し、訓練開始日の1ヶ月前に労働局へ書類の提出が必要です。
③訓練実施
計画に沿って訓練を実施します。計画が変更になる場合には、あらかじめ変更届が必要です。
④支給申請
訓練計画に記載される訓練終了日の翌日から起算して2ヶ月以内に、支給申請が必要です。
(引用元:厚生労働省HP)
人材開発支援助成金の人への投資促進コースの中に位置づけられる成長分野人材訓練を活用することで、イノベーションを推進し、高度人材の育成が期待できます。
従業員の人材育成に大学院を検討している会社は検討してみてもいいかもしれません。
その他、詳細については厚生労働省のホームページにパンフレットがありますので、申請に際しては一読することをお勧めします。
厚生労働省ホームページ
<人への投資促進コース パンフレット>令和6年4月
※本稿は令和5年4月2日時点の情報に基づき作成しています
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